アメリカ人事| 給与の透明化 義務化が進む全19州・都市の動きと企業の対応

アメリカ人事| 給与の透明化 義務化が進む全19州・都市の動きと企業の対応

給与の透明性(Pay Transparency)は、今やアメリカの人事・労務分野で最も注目されているトピックのひとつです。求人情報に給与の範囲(レンジ)を記載することを企業に義務づける法律が、複数の州や都市で次々と施行されており、2024年現在、全米19の州および都市で法的義務化されています。

背景:なぜ給与の透明性が求められるのか

  • ジェンダーや人種による賃金格差の是正
  • 求職者の情報格差の是正と応募者体験の向上
  • 社内での説明責任と信頼関係の構築
  • 労働市場における競争力の確保

こうした課題に対応するため、各州は企業に対して「求人段階での給与開示」を義務付ける法律を整備してきました。

Philosophy LLCによる解説(www.philosophyllc.com/category/news/)では、給与の透明性が従業員の納得感を高め、離職防止やエンゲージメント向上に効果があると紹介されています。また、動画「Why Pay Transparency Matters」(www.youtube.com/watch?v=j4V47xU3KXo)では、企業が給与情報を非公開にしていることで失っている信頼と、公開によって得られる透明性の価値について、明快に語られています。

義務化されている州・都市とその法的要件(2024年現在)

以下は、給与情報の開示が法的に義務化されている全19州・都市の一覧です。対象となる雇用主の条件、どのような求人が対象となるか、記載が求められる内容、その他の付随情報についてまとめています。

州・都市 対象雇用主 対象となる職種・求人 求人に記載すべき給与情報 その他求人に記載が必要な情報
カリフォルニア州 従業員15人以上 CAで勤務する全求人(リモート含む) 給与または時給のレンジ なし
コロラド州 州内に1人以上の従業員 すべての欠員通知 給与または時給のレンジ 福利厚生の一般的な説明
コネチカット州 すべての雇用主 すべての応募職 要望時・内定時に開示 なし
ワシントンD.C. D.C.に従業員1人以上 すべての求人広告 最低・最高の給与レンジ なし
ハワイ州 従業員50人以上 一部除外を除く全職種 合理的な給与レンジ なし
イリノイ州 従業員15人以上 IL勤務またはIL上司報告 給与と福利厚生内容 賞与・株報酬など
メリーランド州 従業員15人以上 MDで働く職種 給与レンジ 福利厚生の説明
ミネソタ州 従業員30人以上 ミネソタ州内の職種 給与または時給の範囲 福利厚生
ネバダ州 すべての雇用主 すべての求人 給与または時給のレンジ なし
ニュージャージー州(ジャージーシティ) 従業員5人以上 市内の求人全て 最低・最高給与 なし
ニューヨーク州 従業員4人以上 求人・昇進・異動 給与または範囲 職務内容(あれば)
NY州(アルバニー郡) 同上 求人広告 誠実な給与レンジ なし
NY州(イサカ市) 同上 求人広告 誠実な給与レンジ なし
NY州(ニューヨーク市) 同上 求人・昇進・異動 最低・最高給与 職務内容(あれば)
NY州(ウェストチェスター郡) 同上 求人広告 誠実な給与レンジ なし
オハイオ州(シンシナティ) 従業員15人以上 市内の職種 求職者の要望時に開示 なし
オハイオ州(トレド) 同上 市内の職種 同上 なし
ロードアイランド州 すべての雇用主 すべての求人 給与レンジまたは初任給 なし
ワシントン州 従業員15人以上 資格要件のある求人 給与または時給の範囲 福利厚生の説明

実務対応のポイント

  • 求人テンプレートの見直し: 州ごとの要件を反映した統一フォーマットを整備
  • 給与レンジの根拠の明文化: 職務記述書と整合性を持たせる
  • 社内説明と教育: 社外に開示する情報と社内制度の整合性を維持

終わりに

給与の透明性は、単なる法令対応にとどまらず、企業文化の信頼性や採用力を高める戦略的な武器となりうる。2025年以降、義務化の流れはさらに加速すると見られ、早期の対応が組織の優位性を決める重要な要素となる。

サポート対応可能な内容:

  • 州別求人テンプレートの整備
  • 給与レンジと職務内容の整合性診断
  • 求人・採用時のチェックリスト作成
  • 従業員説明資料や社内FAQの作成

ご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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